フリーランスが備えておきたい万が一のときの保険

フリーランスの保険事情

独立前に知っておきたい!

健康保険以外のリスクに備える保険

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労災保険の特別加入制度を利用

フリーランスには、健康保険以外にも加入できる保険がいくつかあります。その中の1つが、労災保険です。 本来、労災保険は「国内で企業に雇われ賃金を受けている労働者」を対象としているため、独立して生計を立てているフリーランスは該当しません。よって、フリーランスは会社員とは異なり、これまで労災保険には加入できませんでした。ところが、2021年4月に労災保険の特別加入制度が設けられたことで対象枠が広がり、今は一部のフリーランスも加入できるよう制度が見直されています。2021年9月には、さらに対象枠を拡大し、システムエンジニアやWebデザイナー、ITコンサルタントといったITフリーランスも対象となりました。
こうした特別加入制度により、一部のフリーランスの労災保険の加入が可能となったことで、万が一にも仕事で怪我や病気をした際、会社員と同様に療養費や休業中の給付を受けることができ、安心して働くことができます。リスクに備えて、ぜひとも利用したい保険なのではないでしょうか。なお、保険料は個人負担で、給付基礎日額は自分で選べます。少なすぎる給付基礎日額だと、もし労災保険を利用するとなったときに給付額も満足のいく金額とはいかないので、ある程度の補償が得られるような給付基礎日額を選択するようにしましょう。

民間のリスク軽減に繋がる保険

フリーランスにとって怖いのが、自分のパソコンのウイルス感染による情報漏洩や、予期せぬ事故による納期の遅延、著作権の侵害、物や設備を破損してしまったときなど、賠償責任が生じて大きなリスクを負うことです。フリーランスは、会社の後ろ盾があり守ってもらえる会社員とは異なり、責任をすべて自分一人が負うことになります。巨額な賠償金が発生した場合も然り、問答無用でフリーランスが誠実に対応しなければなりません。
そうした、フリーランスの業務上で生じやすいリスクに備えて、民間の保険会社が提案している賠償責任保険に加入するのも手です。フリーランスの賠償リスクをまるごとカバーしてくれるのが、大手保険会社4社から成る「プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会」が提供するサービス。ITフリーランスのかゆいところに手が届く補償で、事業と生活をサポートしてくれます。年会費もほどよい金額で、経費として落とせるのも魅力です。
また保険会社によっては、怪我や病気で事業を休まざるを得なかったときの所得を補償する、所得補償保険を提案しています。フリーランスは、稼働して得た報酬が全てなので、収入減のリスクに備えて加入を検討するのもいいかもしれません。

フリーランスエージェントのサービスも便利

フリーランスが案件探しをする際、フリーランスエージェントを活用することも多くなってきました。そのフリーランスエージェントは、大手ほど提供するサービスが充実しており、案件紹介や書類添削、先方との交渉ごとのほかにも、福利厚生サービスを提供しているところもあります。具体的には、がん検診や人間ドッグなどをお得に受診できる福利厚生パッケージを付けて、ITフリーランスのヘルスケアをサポートしています。フリーランスエージェントを選択する際は、こうした特典が利用可能なところを選び、自己管理を徹底することでリスクに備えることも検討してみてください。

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非加入の場合

国民健康保険に非加入でいることは不可能です。なぜなら日本は国民皆保険制度を採用しているので、何かしらの保険に入ることが義務だからです。もしも保険料を払わずにいると、督促状がきて滞納者と見なされ、銀行口座を凍結されるなどの「差し押さえ」が執行されます。生活を続けるのが困難な状況になりますので督促を無視することは避けましょう。保険料の支払いが困難な場合は市区町村の役場に相談に行くと、保険料が軽減されることや支払方法を工夫して払いやすくしてくれることもあります。More

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国民健康保険は社会保険の中の一つである健康保険とは違う点が多数あります。健康保険は会社と本人が保険料を折半して納付しますが、国民健康保険は本人が全額負担します。家族の保険料も大きく違うため、家族が多い人は国民健康保険に切り替えると納税額が増えそうです。また出産手当金などの補償されるポイントも健康保険のほうが充実しています。自由に働ける反面、労働者が加入する健康保険よりも国民健康保険のほうが不利な面が多いです。More

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